トマトの色素、リコピンに、紫外線A波による
コラーゲン量の低下を防ぐ効果、シワ予防への期待も
トマトの色素成分であるカロチノイドの一種、リコピンに、紫外線A波によるコラーゲン量の低下を防ぐ作用とともに、コラーゲンを増やす作用があることが名古屋市立大学大学院医学研究科とカゴメの共同研究で明らかになった。この研究結果は5月14〜17日、京都国際会館で行われた第5回国際研究皮膚科学会で発表された。
リコピンはトマトに多く含まれるカロチノイドの一種。強い抗酸化作用を持ち、紫外線照射によってシミ・ソバカスの原因となるメラニンの生成を促す酵素「チロシナーゼ」活性を抑制。コラーゲンなどの組織を傷つける活性酸素を除去する作用による、美肌・美白効果が注目されている。
この研究は、ヒト線維芽細胞モデルで行われた。リコピンを添加した場合と、添加しない場合で放置した後のコラーゲン量を調査したところ、添加しない細胞に比べて、リコピンを添加した細胞のコラーゲン量が1.3倍に増えた。また、細胞を24時間培養した後、より肌の深層まで届く波長のUVA照射(30J/cm)を行い、さらに24時間培養した後に、I型コラーゲン線維量の量を調べた。すると、UVA照射を行った細胞に比べてリコピンを添加した細胞では、コラーゲン量の減少が少なかった。これにより、リコピンはヒト皮膚線維芽細胞のコラーゲン合成を促し、紫外線A波によるコラーゲン減少を抑制することから、紫外線による肌老化、シワ予防が期待できるとしたもの。
詳細なメカニズムは不明だが、研究者の一人である、名古屋市立大学森田明理教授は「リコピンを摂取することにより、体内からの老化抑制が期待できる」としている。リコピンの肌への作用についての研究は今後、さらに進みそうだ。
(日経ヘルス、熊介子)
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