【第9回日本抗加齢医学会総会レポート】
コエンザイムQ10の効果に関する発表相次ぐ
高齢者の健康度を上げ、ドライマウスの唾液量を増やす
第9回日本抗加齢医学会総会(開催地:東京都港区、5月28〜29日)のポスターセッションで、コエンザイムQ10(以下、CoQ10)の新しい効果に関する研究発表が行われた。CoQ10を長期間摂取することで、高齢者の身体的、精神的健康度が上がったり、ドライマウス患者の唾液量が増えたという。いずれもCoQ10を生産するカネカとの共同研究だ。
CoQ10サプリメントの多くは酸化型CoQ10を用いているが、体内で働くのは還元型のCoQ10で、酸化型CoQ10から体内の酵素反応により還元型に変わるとされている。カネカはあらかじめ還元型になっている還元型CoQ10を開発し、研究に用いた。
高齢者の研究対象は、ケアハウス在住の平均およそ80歳の男女11人。6カ月間、カネカが開発した還元型CoQ10を1日100mgとった。摂取前後に、QOL質問表を用いて、心の健康、活力、身体機能、全体的健康感などの8項目を数値換算した。すると、心の健康、活力の項目に関して、摂取前と比べて有意に改善したことがわかった。つまり憂うつ感と疲労感が改善したと解釈できるという。
また、被験者のうち6人は引き続きさらに6カ月摂取したところ、精神的健康度を表す指標のほか、身体的健康度を表す指標も有意に改善したという。
一方、鶴見大学歯学部などとの共同研究では、シェーグレン症候群を含むドライマウス患者と健常者、66人を対象とした。グループ分けし、それぞれ酸化型CoQ10、還元型CoQ10、偽サプリを1カ月摂取してもらい、唾液量などを比較した。CoQ10はいずれも1日100mgとした。
その結果、ドライマウス患者では酸化型、還元型ともに摂取前と比べて有意に唾液分泌量が増加したという。研究グループでは、CoQ10の抗酸化作用に加え、ATPの産生能が上がったことで唾液の分泌が改善したのではとしている。
(日経ヘルス、白澤淳子)
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