「緊急対応が必要な毒性所見は得られない」
エコナ関連商品について、食品安全委員会がQ&A公開
食品のリスク評価を行う内閣府の機関「食品安全委員会」が、9月24日に「高濃度にジアシルグリセロールを含む食用油」に関連した情報をウエブ上にQ&Aスタイルで公開した。ジアシルグリセロールとは花王の食用油シリーズ「エコナ」に含まれる成分。9月16日、同社はこれらの商品の出荷を一時停止した。(関連記事http://nh.nikkeibp.co.jp/article/nhpro/20090917/104183/)
「エコナ関連商品は食べても大丈夫ですか」という質問に対して、「高濃度にDAG(ジアシルグリセロール)を含む食品に対して、緊急に対応しなければならないほどの毒性所見は得られていません」と回答している点が注目される。
食品安全委員会は、厚生労働省から要請された特定保健用食品としての安全性審査のため03年8月からジアシルグリセロールを高濃度に含むマヨネーズを、05年9月から同成分を高濃度に含む食品全般の安全性を審議してきた。その結果、09年3月までにジアシルグリセロールそのものについては議論がほぼ終了。花王によると、「意見は出尽くし、安全性は確認されつつあった」という。
ところが、09年6月以降、花王の「エコナ」に脱臭工程の副産物として「グリシドール脂肪酸エステル」がほかの食用油の10倍以上混入していることが判明。この成分の類似物「グリシドール」が国際がん研究機関(IARC)の分類では、「2A:人に対して発がん危険性あり」となっていることから、安全性の議論が再燃していた。
食品安全委員会では、9月4日に専門調査会の議論を踏まえ、「グリシドール脂肪酸エステルを食用油並みに低減させる方策の検討を進め、企業に対する必要な指導を行なうべき」と、厚生労働省に通知していた。
花王のエコナ関連商品の販売自粛は、この一連の動きを受けてのもの。花王では、「多数の安全性試験を実施しており、現行のエコナの安全性については問題はない。ただし、安心を求めるために、グリシドール脂肪酸エステルをほかの食用油以下に減らす製法に変更し、来年の2月以降の再出荷を目指す」としている。
(日経ヘルス、藤井省吾)
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