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地域資源、無形資産の観光価値への転化がこれからの地方リゾートに必要
育味FOODS・代表取締役の斎木功氏に聞く

 新潟県南魚沼地域で、自然、風習、文化といった地方の魅力と観光を両立させ、地域のコミュニティスペースを目指して独自のリゾートビジネスを展開する育味FOODS・代表取締役の斎木功氏。南魚沼市を代表する酒造メーカー、八海山酒造の社長である南雲二郎氏の地元への思いに共感し、「八海山 泉ヴィレッジ」を中心にこれまでにない地方リゾートのあり方を模索している。「地域に点在する資源や、文化や歴史、地元民の経験・生活といった無形の資産を、リゾートの価値として昇華・提供することが、お客様の満足感につながる」と語る同氏に、現在の地域が抱える問題点と今後の方向性を展望してもらった。

――食材や温泉、自然など南魚沼には都会にはない地方ならではの魅力がたくさんあり、「八海山 泉ヴィレッジ」ではそれを観光ビジネスに結び付けて提供しています。これらをさらにビジネス・産業として発展させていくための課題を、どう認識していますか?

(斎木氏) 「八海山 泉ヴィレッジ」は、自然と建造物の調和の中で、南魚沼の自然、文化、風習といった伝統を発信し、体験してもらうことを念頭に運営しています。その原点になっているのは、八海山酒造の先代社長である故・南雲氏の地元・地域に対する強い愛情であり、それをコミュニティの場として具現化するために鎌倉在住の建築家・白鳥健二氏がオーガニックアーキテクチャー(有機的建築)をテーマに、この建物を建造しました。「ここを訪れた県外の人が魚沼を感じ、地元の人たちが誇りを感じてもらえるように」との思いが込められています。
 私を含め、この地域の人たちが、問題意識として共有しているのは、「地域には食材や温泉など様々な観光資源がある。ただこれらは点で存在していることが多く、横での連携が十分でないことが多い」ということです。そのため、観光ビジネスとして十分な恩恵を得ることができていないし、地元への還元も十分なものになっていません。地域に点在しているこれらの資源を線でつなぐことができれば、ビジネスとしての発展を期待できると考えています。そのために、地元の経営者や文化人との意見交換や情報交換を、定期的に開いたりしています。

――具体的にはどのような形で地域資源を観光ビジネスに活用しているのでしょうか?

(斎木氏) 「八海山 泉ヴィレッジ」では、3つのレストランを運営しており、なるべく地元で作った食材を消費するように意識しています。それは、地元の風土や風習、文化によって作られた食材、産品を、料理という形に変えることで、お客様は「魚沼」を感じることができるからです。
 例えば、この地域にはコシヒカリというメガブランドがありますが、生産者や事業者、消費者のブランドに対する意識が非常に高いのが特徴となっています。単に生産するのではなく、どうすればブランド化が図れるかということを念頭に、野菜の開発などに取り組んでおり、結果として八色スイカや八色シイタケといったブランド野菜の確立にも成功しています。また、この地にはコシヒカリやブランド野菜に代表されるように、食材の生産に適した豊かな土壌や水質が備わっており、レストランに併設した畑でも優良なハーブ類や野菜が収穫できます。
 こうした地元の食材をどのように提供すれば「魚沼」を感じてもらうことができるか。泉ヴィレッジでは、単に料理として提供するだけでなく、その野菜や産品の背景にある歴史や文化、1つの料理ができるまでの物語といったものをお客様に感じてもらうために、サービスを提供しています。

(テクノアソシエーツ 笹木雄剛)







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